gibsonのj-45をリペアに。

自分のアコースティックギターについての話です。Gibson J-45の調子が悪かったので、購入した楽器店にリペアをお願いしていたのですが、先週やっと返ってきました。まぁ、随分とメンテナンスをしていなかったので当然っちゃ当然のことだったのですが。

アコースティックギターとは本来、半年or1年ごとにはメンテナンスしないと良い音をキープできないものです。とにかく大事なのはネックの状態なのですが、その他に弦高(フレットと弦の隙間)やナットやサドルなども音に影響してしまいます。

今回はクリーニング、弦高調整、サドルとナットの交換、エンドピンの交換をしてもらいました。

リペアに出した理由

まずひとつ悩みだったのは1弦の音の詰まり6弦側のエンドピンの浮き(半分ほど浮いてしまう)でした。そのせいで1弦の音は詰まってしまっていて、本来のGibsonの美味しい部分(高音)が残念な感じになっていました。しかも6弦のエンドピンの浮きのせいで、6弦の音も少しミュートがかった感じになっていました。

これでは良いパフォーマンスが得られないのは当然です。しかし、現在のメインはコールクラークなのでGibsonにコストをかけていいものかと迷っていたので普通に放置していました。

しかし春になり部屋の掃除をしていると、Gibsonが少し気になりだしてしまい、やはり元気にしてあげて”もしも”の場合ライブでも使えるコンディションにしておかなければいけないと思ってしまったのです。

そして、楽器屋に持ち込んで僕はお願いしました。「気になる部分は全部直してください。」という依頼を。

直した部分を紹介

サドル&ナットを牛骨に交換

j-45のサドルとナットを牛骨に交換する

まずナットとはギターヘッドの弦を支える大事な部分です。主にプラスチック製、または人工骨のようなもので制作されたものが使われます。1弦側の音の詰まりを直してもらう為、見積もりをお願いしたのですが、結果やはり交換になりました。

サドルの場所

こちらはサドルと呼ばれる部分なのですが、音色が決まる最も大事な部分なのです。サドルに弦が上手くフィットしていないとビビったりしてしまうので注意が必要です。

そして、オススメされたのは牛骨のサドル&ナット。
今までは初期状態だったので、恐らくTUSQ/タスクという素材のものが使用されていたと思います。TUSQはサスティーンこそ良いものの、人工素材なのであまり音の響きは良くないです。牛骨はその名の通り、本物の牛の骨です。とても固く、それにより響きも固くなりますが、とても音色がはっきりとします。

というわけで牛骨のものに変えたわけですが、実際に弾いてみて思ったことはTUSQのときの方が音が甘かったような気がするということ。甘さとサスティーンが出る分、アルペジオには向いているのかもしれませんが、音がはっきりと出ないのでGibsonには牛骨を乗っけちゃった方がやっぱり良いのだ!という感想です。ストロークの際にはやはり高音と低音がはっきりと出てくれます。まぁ、好みもあるかもしれませんが、とりあえずは牛骨にして良かったなと。牛骨の方が寿命も長そうですしね。

問題のブリッジピンはローズウッドに交換

ブリッジピンはローズウッドに

ブリッジピンとは弦をブリッジで固定するためのもので、簡単に言うと6つ並んだピンのことです。

こちらも同じく純正のままだったのですが、初期状態から6弦だけブリッジピンが半分浮いてくるという謎の症状が続いていました。購入した当時はまだギターの作りに関しては無頓着だったので気が付きませんでした(笑)それでも、長らく愛用していたわけですが、これを機に直せるのであれば直してもらってしまおうと思い、ローズウッド製のピンに交換してもらいました。どうやって揃えてもらったのかは謎ですが、結果オーライということで。

写真の通り、綺麗にしっかりとハマっているので満足です。希望通りに改善してくれました。サンキュー!リペアマン!!

リペアをしてわかったこと

とても丁寧に仕事をして貰えて、満足できる仕上がりになりました。非化学的な話をしますが、「ギターは生きています。」

木で作られ、木の振動だけで音がなっているアコースティックギターはとてもシビアです。「昨日は鳴ってくれたのに、今日は何故鳴ってくれないんだ!!!!」ということは日常茶飯事です。

リペアマンのお手紙によると、楽器というものは半年or1年に一度はメンテナンスをしないと良い状態は保てないそうです。そりゃそうですよね・・木は生きています。水も吸うし。

湿度を気にすることも大事です。僕はギターをいつもハードケースにしまうのですが、ハードケースの中に必ず入れているものがあります。

湿度調整剤は湿度が高いときは吸収し、低いときには放出してくれる便利グッズです。特に長らく弾かないときには絶対に入れておいたほうがいいでしょう。

まとめ

リペア、つまりはメンテナンスをすることでギターは生まれ変わります。

しかしその反面、ギターは弾くことが一番のメンテナンスだということもわかりました。弾かないとどんどん死んでいってしまいます。湿気も溜まっていきますし。

まぁ、それを弾いて乾かすのはプレーヤーの役目なんですが、現状でいえば僕はGibsonを弾き倒せていません。もっと良くなるとは思っているのですが・・なんせネックに一度ビールを飲んだことがあるGibsonなので、ダメージが残っているのかなぁ?という懸念が消えませんが、せっかく状態が良くなったのでもうちょっとだけひいきめに弾いてやろうと思います。

関連グッズ

基本的にはサドルを交換するのはリペアマンにお願いしたほうが良いと思います。しかし、いまでは加工済みのサドルやナットも販売されているので、コストを掛けずに済ませたいのであれば自分でセッティングしてみることもアリなのでないでしょうか。ちなみに、そうやって直そうとしているギターが一本あります。

ブリッジピンはギターのパーツの中でお手軽にグレードアップできる唯一のアイテムですので、少し音色を変えたい方はこのローズウッド、または黒壇などに変えてみてはどうでしょう。

以上、ギターのリペア後についての話でした。