
アコースティックギターに関しては定評のあるOMITSUがお送りする、【ギターマニア】シリーズ第一弾。
僕は夏辺りからコールクラークの「CCFL2AC3-BM」を使用しています。
コールクラークとはジャックジョンソンの出逢いによって知ることになったのですが、日本ではあまり馴染みのあるギターメーカーではありませんし、現状では取り扱いも少ないのでなかなか実物に出会えることはないかと思います。もちろんレビューや情報もweb上では少ないですし、この記事が貴重な存在となることを願って書こうと思います。
以前、コールクラークを軽く紹介したのですが、木のことや「欲しい。」ということが書いてあります(笑)
スポンサーリンク
コールクラーク購入に至った経緯
まず、僕のアコギ遍歴を記します。YAMAHA FG720→Gibson J-45→Martin OOO-15Mという流れで買ってきました。ヤマハは初めてのギターでなかなか思い入れのあるギターです。
そして高校生の頃にギブソンをローンで購入。本当【MARTIN D-28】に憧れていたのですが、Gibsonにした理由は単純にピックアップ内蔵だったからです。
Martin OOO-15MはSigur Rosの「jonsi」を聴いていたころに購入。ヨンシーはシガーロスのボーカルで、ソロワークもやっていまして、そのころはjonsiの「Go」というアルバムを死ぬほど聴いていましたね。ヨンシーはOOO-15を使っているのですが、僕のはOOO-15Mというオールマホガニーのヴィンテージ仕様バージョンです。ちなみにOOO-15はマイア・ヒラサワさんも使用しています。
その中でピックアップが付いているものはGibson J-45だけだった、というわけです。
アコースティック・ギターのライン出力は永遠の課題
一般的には振動を拾う「ピエゾ」タイプのピックアップかホールに装着して音を拾って出力する「マグネット」タイプがあります。
まぁそれでもそれなりの音はしますが、どうしてもライヴではエレキっぽくなったりするわけですよ。それを回避するためにアコースティック用のエフェクターやプリアンプ、DIなどを使うと。たしかにそれでもいいかもしれないですが会場によって音を確かめたり、手間がかかったり、機材に気を使わなくてはいけなかったり・・・手間の割にはあまり良い結果は得られません。
そこで登場したのは、「fishman」などに代表されるように、マイクをプラスして両方拾い、
ブレンドして出力するというピックアップです。
これでもかなり良い音が出ます。ギターを加工したくない派ならこれがオススメですね。しかし利便性とパワーを意識しだすと、これでも足りないわけです。そうするとプリアンプがあったほうが良いということになってきます。
このクラスになると次元の違った音になりますが、まだ足りないという方には「fishman Pro Blend」をオススメします。
実はホセ・ラミレスのクラシック・ギターを使っているのでこのピックアップにはかなりお世話になっています。これは「Fishman Prefix Pro Blender EQ」というもので、デザインは違うようですね。WideとNarrowがあるようですが、これは音の拾い方の違いだそうです。
ブレンドの操作も片手でいじれるし、音が素晴らしいのでオススメのシステムです。実はオークションで落札したのですが、かなり安い金額で買えました。スペイン産ならではの艶のある音が気に入ってます。
加工するのはあれだったら、これが搭載されているギターを探すといいかもです。
お金をかければいいモノがあるのはわかった。でもそれってコスパ悪くない??
次の議題は「コスト」について。
例えばD-28を25万で買ったとする。ラインで出したい場合、ピックアップを付けないといけない。そうすると良いピックアップにするなら2万〜4万かかります。それで加工代を仮に1万5千円〜2万としても5万近く、またはもっとかかる計算になります。するとどうでしょう、下手をすると30万以上かかる試算になります。
たしかにマーチンならしょうがない・・とは思う。でもマーチンには操作付きプリアンプのために穴は開けるのは正直嫌ですね。ならばさっきのホールにプリアンプ付いているやつにするしかない。なんか色々やって・・でもマーチンだと低音が出過ぎてハウリングもするかもしれない!!・・なんか色々めんどくさいですね。
僕なりのファイナルアンサーがコールクラーク
Gibsonの話をします。J-45にはピエゾ・ピックアップが初めから内蔵されており、エンドピンから出力をする定番のタイプです。それでもまぁ使える。でもやっぱりなにかしらプリアンプを通さないとライブでは微妙・・ということが多く、悩んでました。せっかく買ったギターなので使いたかったですしね。
コールクラークはどうでしょうか。価格こそ実売では30万ほどですが、なにも加工する必要がありません。オリジナル状態なのでメンテナンスもあまり必要ないでしょう。しかもコールクラークは初めからエレアコとして設計されていますのでハウリングなどにも強いのが特徴です。生音もすごくいい。
どこでも同じ音が安定して出せる!ということです。長くなりましたがコールクラークの紹介です。
【Cole Clark CCFL2AC3-BM】ギャラリー
これはたまたま購入したセミハードケースに入っている写真ですが全体像はこんな感じ。
塗装はラッカー仕上げですね。さらさらしている触り心地です。僕の選んだギターはたまたまですが木目が綺麗なほうです。オーストラリアのブンヤをトップ材に採用しています。
ピックガードには「Cole Clark」の文字入り。また、独特な形状のピックガードですね。
次はネックですが、Solid Indian Rosewoodでエレキギターに多いブロックインレイです。太めだが握りやすいネックなので一般的な手のサイズの男性なら大丈夫だと思います。小柄な僕でさえ使用できているぐらいなので大丈夫です。女性は試奏するべきかもしれません。
クイーンズランド・メイプルをサイド/バック材に採用。音としては固めなんだけどメロウというか・・音が埋もれないので気に入ってます。
ちょっと白っぽく、黄色がかった色みです。
コールクラークといえばカッタウェイモデル!!
もちろん、コールクラークといえばカッタウェイが定番。ジャックジョンソンはたまにノンカッタウェイ・モデルも使用していますが基本的にはカッタウェイがメインです。
このカッタウェイでハウリングを抑えることができるばかりか、ギターソロも弾きやすいので利に適ったデザインです。
実は前はカッタウェイモデルが好きではありませんでした。でもエレガットを弾くようになってからはカッタウェイモデルの方が音がいい感じに締まって好きになってきました。たしかにふくよかさは減りますね。
ペグは定評のあるGROVERペグ
グローバーペグは安定性があるので一番シェアがあるペグです。
ピックアップは一番のポイントですね。ここにもCole Clarkの文字が。。
左からフロントかブリッジを選ぶ、ボリューム、マイクの深さを調節できます。シンプルな操作性は唯一無二ですね。
ホールにはFATLADYとモデル名の表記。実はファットレディというモデル名なんですよね。FATLADYとはふくよかな女性を指します。見た目と同じなので笑っちゃいますね。
購入するとコールクラークオリジナルハードケースが付属してきます。ロゴが型どられているのでかっこいいです。
しかも、ファットレディに対応するケースはあまりないので大事にした方がいいです!!一般的なドレッドノートに近いサイズですが、微妙にもう一回り大きいのでドレッドノート用だとギリギリになってしまいます。ここは注意が必要なのでセミハードケースを選ぶときには実物を入れてみたほうが懸命です・・。
実際の使用感と音色について
音に関してはなかなか好き嫌いがあり、説明するのは難しいので動画を。
このジャックジョンソンのモデルはおそらくBBの方だと思いますがだいたいの印象をつかめると思います。BBとBMの違いはサイドバックがブンヤかクイーンズランドメイプルかの違いです。
音色の評価
音はGibsonとMartinの中間といった印象で+木材の独特の響きがします。きらびやかといえばそうだが、ふくよかさと低音も出ている。クイーンズランドメイプルは名前だけでメイプルではないのでクイーンズランドメイプルらしさが全面に出ていますね。湿度がない音という感じです。
甘いというよりはメロウ。硬いようで硬すぎず、コシのある音。ボディーが大きいのでサスティーンがありそうですが、程よく抑えられているので刻む曲なんかにも合います。
また、ブリッジを叩く音がいい感じなのでリズムをつける曲なんかに向いていますね。
ライン出力の音は過去最強レベルで良い
はっきりいって、ミキサーにつなぐだけでも結構な音色を得られます。EQでいじればなお良し。プリアンプに繋いだら文句なしです。エアー感が半端なく良いため、アンプに繋いだほうがポテンシャルを引き出せるくらいのギターです。
僕はコールクラークにしてからはまったくライブのときに音を調節しなくなりました。何故ならするところがあまりないからです。
ピックアップのこだわり
ネットと店員さんから聞いた情報によると、ピックガード下&ブリッジのピエゾ&ホール傍にピックアップがあるそうです。しかもピエゾは6弦ともバラバラの対応になっており(ネット情報)、究極のピックアップにふさわしい作りですね。最高です。
ピックガード下にあるため、叩くとかなり拾いますのでパーカッションにも使えちゃうのが面白い。でもそんなに響きすぎず、ハウらないので不思議。
アコースティックギターとしてのコールクラーク
生音も決して他にひけをとりません。Gibsonと比べても生音は負けてないと思います。下手に鳴らないギターと比べたら圧勝です。しかも個体差が少なく、作りが丁寧なので安定したギターです。特にトップは頑丈に作られており、トップ浮きなどの心配があまりないそうです。とにかく頑丈ってこと!
当たり前ですが、MartinにやGibsonに育てるという楽しみがあると思います。それはたしかにあまりないかもしれません。全く育たないわけではありませんが、初めから完成されている感はあります。
本当にそれは必要なのか??というところですが、現代において最も価値のあることは即効性だと僕は考えています。クオリティがよく、すぐ使えるものが最も素晴らしい効果がでるのは間違いないと思います。たしかにオールドギターはたまらないですが、大切なのは・・・
いつ使うの・・・??今でしょ!!ということではないですかね。
僕がMacを使う理由はそんなところにもあります。初めから使いやすい、そんなものが現代では最高のものだと思います。
Cole Clark or Taylor??
今もっともLIVE向きとされているギターではTaylorもその中でも有名ですね。確かに素晴らしいギターだと思いますが僕の要望とはマッチしませんでした。
- 上位モデルは値段が高すぎる
- エントリーモデルは生音が個人的にはフィットしなかった
- MUKUの曲調には合わないと思った
しかし、どんな曲にも対応できるのはTaylorだと思いますね。かなりまとまった音です。僕は自然な音が好みなので都会的なTaylorはパスしました。ロックには向いていると思います。
まとめ
オススメ理由
- 即戦力なギターが欲しい
- 他人との差を付けたい
- ライブでも最高の音を簡単に出したい
- 海っぽさを出せる
- 単純に生音でも素晴らしい
- 見た目も◎
- チューニングが狂いにくい
- 弦を替えてもすぐ馴染み、チューニングが安定する
- 意外に繊細なタッチ
- 鳴りのレスポンスが良い
気をつけるべきこと
- 対応ケースが少ないかも(ドレッドより微妙に大きいため注意)
- ラッカー塗装なので取り扱いは丁寧に
- カラッとした音なので湿度の多い曲には向かないかも
- サイズが大きめな為、女性はCole Clark ANGELの方がオススメ
- 音がはっきりしている・まとまりが良いため、ゴリゴリロックには向かないかも。TaylorかGibsonにしましょう。(コールクラークは雑さが出にくい)
ここまで読んでくれた方、本当にありがとうございます。
また、僕で良ければ質問があればお気軽にどうぞ。
スポンサーリンク